周年事業とは何か
周年事業とは企業の創業や設立から1年、5年、10年といった節目のタイミングで行われる事業を言います。
10年イベントなどと名付けられることが多くあります。
企業の中には周年事業を大々的に行うところも多く、社内外にその情報は発信されます。
ただ、周年事業に大きな費用がかかることも少なくありません。
それゆえに周年事業を行う意味が分からないという方もいるのではないでしょうか。
しかし、周年事業には高い費用を払っても開催するメリットがあります。
周年事業を行うメリット
周年事業を行う大きなメリットの1つが経営者のメッセージを従業員に伝えられることです。
それまでの会社の歴史や功績、現在の方針などを社員全員に発信することが出来ます。
企業の規模が大きくなると社員が全員集結することはほとんどありません。
すると、経営者の意思や会社の歴史などがどうしても伝わりにくくなっていきます。
これはインナーブランディングという点でもマイナスです。
そこで節目のときには周年事業を行い、社員の意思を統一しておくことが大切になります。
特に歴史のある企業の場合はその歴史を動画にまとめて上映するといったイベントが行われることもあります。
次の歴史の担い手である社員たちに、自社の優れた部分を感じてもらうことは大きな目的の1つです。
周年事業は会社を借り切って行うこともあります。
会場に自社ブランドを象徴とするような装飾を行い、社員に楽しんでもらうことが出来ます。
周年事業はお祭り的な部分もあるので、ただ経営者の話を聞くだけではなく、社員全員が楽しみにするようなイベントを開催することが大切です。
楽しいイベントを開催できれば、社員のそれぞれが自分の会社はこんなに楽しいんだと感じる機会を生むことになります。
こういったメリットがあるので多少のコストをかけてでも周年事業を盛り上げる意味があります。
周年事業で方針を統一
経営方針や企業戦略などは定期的な会議においても社員に伝えられます。
しかし、会議での意思統一はどうしても実務的な部分が多くなりがちです。
その実務の周りにある理念やブランドの誇りなどはあまり共有されていないというケースもあります。
そこで周年事業ではそういった心理的な部分を含めた企業としての意思を統一することが大切です。
レクリエーション要素を取り入れて、社員間の親睦を図ることも有効といえるでしょう。
周年事業は堅苦しくならないように
周年事業で理念を共有したり、ブランディングの強化をするとなるとどうしても堅苦しいイベントではないかと思われてしまうことがあります。
しかし、周年事業は会議や入社式のような硬い行事とは完全に一線を画すものとなっています。
あくまで会社のアニバーサリーを祝うという視点がなければなりません。
社員にとって周年事業がつまらないものであればその効果はほとんどなくなってしまいます。
それゆえに演出やプランにエンターテインメント要素を入れることは有効です。
周年事業が面白いイベントになるかどうかはセンスの見せ所ともいえます。
興味深い周年事業を行うとマスコミが取材に訪れることもあります。
インターネット上の記事になるだけでも大幅な知名度の向上に繋がります。
このように周年事業は会社の内外に重大な影響を及ぼします。
各企業において重要な効果を持つ周年事業ではありますが、頻度が高ければいいということはありません。
しっかりと節目の時期に行うことで効果が大きくなります。周年事業は事前に周知しておくことも大切です。
可能であれば、幅広い社員の方に計画に参加してもらった方が関心を高めやすくなります。
社員の方々は普段の仕事をしながら周年事業の計画を立てることになるので、計画の参加者には手当を付けたりすることも大切です。