新入社員研修の重要性については多くの方が認識していますが、具体的な目的が見えていないケースもあります。
新入社員研修を有意義なものにするためには明白な目的意識を持つことが大切です。また、そこから計画を立てることも欠かせません。
そこで新入社員研修の目的と、計画の立て方などについて詳しく解説していきます。
新入社員研修の目的とは何か
新入社員研修の目的は1つではありません。計画を立てる際にもそのことを踏まえておくことが重要と言えるでしょう。
新入社員研修の目的の1つ目は、新入社員を自社の戦力とすることです。新入社員が優秀でもそうでなくても、その会社の戦力にするためにはノウハウや技術、マナーなどを指導することが重要となります。
新入社員が戦力になることは企業にとっても重要なことですが、新入社員側にとっても欠かせないことです。企業の戦力になれていることを実感することができれば、働きやすくなる可能性が高くなるでしょう。
2つ目の目的は企業が新しい視点を手に入れることです。企業は常に社会情勢に対応していくことが求められます。
しかし、高齢化などによって新しい視点の重要性を見失ってしまうこともあるでしょう。新入社員は企業に新しい視点を与えてくれる存在です。
ところが、新入社員研修が不十分だった場合、新入社員が企業内で活躍しづらくなり、企業に対して新しい視点をもたらしてくれる機会が減る恐れがあります。しっかりと新入社員研修を行い、新入社員が様々な方から認められる力をつけることにより、新入社員の本質的な能力や視点が企業の経営に反映されやすくなります。
3つ目の目的は企業の魂を継承させることです。新入社員研修で伝えるのは技術やノウハウだけではありません。
その企業の精神や理念、つまり魂の部分を伝えることが重要となります。いかに優秀な社員もいずれは引退してしまいます。新入社員は将来的にその企業を背負って立つ可能性を持ちます。
それゆえに、企業の魂を継承することが大切です。新入社員がたとえ優秀であったとしても、企業の精神部分を継承することが出来なければ、その企業は将来的に変容してしまう可能性があります。
企業としての根幹を変えたくないという思いがあるのであれば、新入社員研修で企業の精神部分を感じてもらうことが重要といえるでしょう。代表的な目的はこの3つですが、職種などによっては他の目的が存在するケースもあります。
新入社員研修での計画の立て方
新入社員研修における計画では優先順位を決めていくことが重要となります。なぜなら、一度に全ての研修を行うことは出来ないからです。
新入社員の研修において優先しなければならないのは実践的な部分と言えるでしょう。例えば、マナーは新入社員であってもすぐに必要となるものなので、研修における優先度が高いです。
また、企業の精神を伝える研修は遅くなると、伝わりにくくなってしまうことがあるため、こちらも優先度が高いといえるでしょう。
一方、コンピューターの操作やプログラムの組み方といった実務面も重要には違いありませんが、研修のスケジュールにおいては少し後の方になります。
技術面や実務面で既存の社員に追いつくためには、長い時間が必要です。慌てて追いつかせようと躍起になると負担が多くなってしまうこともあるため、長期的な観点が重要と言えるでしょう。
新入社員研修の際には目的を明白に
新入社員研修は何となく行えば良いというものではなく、明白な目的意識を持つことが欠かせません。
また、研修のスケジュールは合理的な内容にすることが大切です。新入社員は未来の会社を担う存在であるため、その研修は非常に重要性が高いと言えるでしょう。
何を優先して教えるのかについてじっくりと考えて計画を立てることが必要です。