企業の価値を高める社員
企業価値とは、企業の魅力であり企業の全体的な価値を意味するビジネス用語です。
この価値を高めることによって、M&AやTOBが実施されるときに企業側の方が交渉の時に優位になったり、倒産を予防できるなどのメリットがあります。
そのため企業価値を高めるということは、誰もが知っている上場企業だけではなく、中小規模の企業でも価値を高めることは重要な経営戦略の一つになります。
そんな企業価値を高める方法の一つが、社員の意識改革です。
失敗を恐れずにチャレンジする、働き甲斐と業績の向上を行うことによって社員のやりがいやモチベーションに繋がっていき、企業の基盤である社員の意識を改革するということになります。
このような企業価値を高める社員の意識改革をするためには、いくつかの方法とアプローチの仕方があります。
方法を実行する前には、ゴールを定めてからそこに向かって意識を変えていくことが重要です。
よく起きる組織と個人の問題
企業価値を高める意識改革方法はいくつかありますが、まずは企業の問題を改善することが重要です。
社内や部内の雰囲気が悪い、人間関係が悪い、部門間の連携が取れていない、チャレンジ精神がない、上司のリーダーシップが服している、仕事が忙しく部下の育成をする時間がなく若手が育たない、などが企業ではよくある問題となっています。
これは、主体性の意識がなく、組織目的にコミットした意識や行動が生まれていない、社員一人ひとりが受け身になっていたり、風通しが悪いことでコミュニケーションも活性化していないというのが組織的に起きやすいとされています。
また、個人面では部下を育成したり、長期的な目標達成という意識が上司になく、目先の数字や短期的な目標だけでその場をやり過ごそうとしている、育成方法の確立やチームのマネジメント方法ができていないという管理職も多いという企業もあります。
企業価値を高めるためには、これらの問題を改善することが重要です。
問題を解決するためには
意識改革するためには、長期にわたって問題を改善することが大切です。
まず、風通しの良い職場にしていくためには、企業が危機感を持つことが前提となります。
その上で変革推進チームを作り、適切なビジョンを作って社員全員でその変革ビジョンを共有していきます。
そのビジョンに沿って社員全員が自発的な行動をするように促すことで、成果を生み、さらに変革を進めて変革を根付かせていきます。
これをジョン・コッターの組織変革の8つのステップと言います。
ビジョンや組織の理念を社員全員に浸透させて、企業に一体感を持たせるということが重要です。
一人ひとりが方向性を明確にして心理的に共感していて行動に移すということが意識改革につながります。
管理職の意識を変えることも重要です。
管理職が社員の可能性を引き出せるリーダーシップをとり、適切にマネジメントしていくことが改革のアプローチになります。
現場社員の主体性も重要です。
自分の現状を理解し変わっていこうという意識を社員自身が持ち、小さくてもすぐに実行できることを行い、周囲をフォローしたりされたりしながら目標を達成していくことが大切です。
理想と現実の違い
企業価値を高める意識改革の方法はいくらでもあり、計画を立てて実行に移すだけと思う人もいますが、計画を立てるだけ立てて実行できないというケースはよくあります。
どんなに頑張ってしまっても現場にやる気が起きずに終わってしまったり、部門ごとに縄張り意識が生まれてしまい連携がうまくいかなくなってしまう、自分さえ良ければという利己主義になって組織に対して他責状態になってしまうということがあるため注意が必要です。
このギャップを埋めるためには、正しい現状を把握しながら社員の感情や組織のルール・コンプライアンス遵守度合いを把握するなど、様々なことを常に客観的に分析して、できることをひとつずつ長期的に行っていくことが大切です。